よくある質問
「ハロー」はどのくらい強いのですか?
当院で手術を受けた方々はほとんど気にならないとおっしゃっています。
当院で2017年6月に導入した焦点深度拡張型眼内レンズMini Well Ready®では、今のところハローはありません。グレアやかすむ感じ(ワクシービジョン)もありません。
ヨーロッパでの報告ではハローは20%ほどの人に見られるというものもありますが、生じる割合は単焦点眼内レンズとほぼ同じです。
乱視が強いのですが治療できますか?
二焦点眼内レンズの時代は乱視の矯正はできませんでした。
乱視の種類や程度によりますが、当院で採用している多焦点眼内レンズ(MiniWell Ready)は乱視矯正に対応していますので多くは対応可能です。
老眼の矯正をしたいのですが、多焦点眼内レンズで治療できますか?
白内障がほとんど無くても多焦点眼内レンズを使用することで老眼の症状はかなり軽くなります。
特に遠視の方など、「若いころは目が良くて見え方に苦労したことがなく、老眼の症状が出てからメガネを使いはじめた」という方の場合は満足度が高いようです。
もともと近視の方の場合は程度などによって差がありますので、慎重に検討すべきです。
基本的にメガネやコンタクトレンズで問題のない方に手術をお勧めすることはありません。
老眼の矯正をしたいのですが、多焦点眼内レンズ以外にはどんな治療方法がありますか?
遠近両用メガネやコンタクトレンズ以外の方法としてご紹介します。
単焦点眼内レンズを使用し左右で別の距離にピントを合わせる方法(モノビジョンといいます)、角膜(黒目の表面の部分)にエキシマレーザーを使用する方法、角膜にインプラントを埋め込む方法、角膜を変形させる方法、強膜(白目)にインプラントを埋め込む方法などがあります。
眼内レンズとしては「調節のできる眼内レンズ」があります。
当院では執刀医が自分自身の親兄弟に使用したいと思えるものしか採用しておりません。このため、現時点では多焦点眼内レンズ以外ではモノビジョンに限定しております。
モノビジョンは保険で対応できますし、非常に満足度が高いため、最近では当院で手術を受けるかなりの方がこの方法をお選びになっております。
強度近視なのですが、多焦点眼内レンズで治療できますか?
かなりの程度まで可能です。
しかし残念ながら人間の水晶体にはかないませんので、若い方の場合はオススメしません。まずはコンタクトレンズや眼鏡で対応できないか十分な検討をすべきです。
調節力が低下した50歳以上の方の場合は、強度近視に対する各種の手術の中では、安全であると考えます。
強度近視なのですが、多焦点眼内レンズ以外にどんな治療方法がありますか?
レーザーを使用する方法や夜間だけ使用するコンタクトレンズ(オルソケラトロジー)などはあまりに強い近視には対応できません。
水晶体を残したままその前に特殊な眼内レンズを挿入する方法(有水晶体眼眼内レンズ)などがありますが、緑内障などの重篤な合併症の危険や将来の白内障手術時にどのような問題が生じるかなども良く分からないため、当院では今のところ採用しておりません。
多焦点眼内レンズでの手術を受けた方で単焦点眼内レンズに入れ換えた方はいますか?
残念ながらいます。
はっきりした原因は不明ですが、矯正視力が良くても見えにくい、矯正視力が悪いといったことがあります。
単焦点眼内レンズに入れ換えることで「見やすくなる」ことが多いです。
この場合もちろん手元は手元用のメガネがないと見えません。
また単焦点眼内レンズに入れ換えても見えにくい方もいます。
どの多焦点眼内レンズが良いのでしょうか?
現時点ではまず保険適応の単焦点眼内レンズを使用して手術を行い、足りなければ追加挿入型の多焦点眼内レンズを入れるのが良いと考えています。
追加挿入型の多焦点眼内レンズは欧州を中心に新しいモデルが次々に開発されています。
幸か不幸かほとんどの方には単焦点眼内レンズでご満足いただいています。