当院で使用している眼内レンズ

 角膜球面収差という一種の乱視を術前検査の際に解析し、それによって5種類の眼内レンズを使い分けています。
 これらとは別にプレミアム眼内レンズとも呼ばれる乱視矯正用単焦点眼内レンズも全症例の約40%で使用し、積極的に導入しています。
 レンズ代の差額は医療機関が負担することになっているため、原則として手術時の自己負担額に差はありません。

視力が1.0でも見え方は違う

 すべて視力1.0の見え方です。同じ1.0でも見え方に違いがあることが分かります。
 (左から右に行くほど収差の残量が多い)

良く見えるとはより安全であるということ

 「夕方、暗くなってきた頃、時速55マイル(時速89km)で車を運転していて前方に歩行者を発見し、急ブレーキをかける」という状況を設定して行った実験の結果です。
 テクニス®という眼内レンズをそれが適合している方に使用した場合、0.5秒早く歩行者を発見し、右の図のように14メートルも余裕をもって停車できることが分かりました。
 もちろん適合するかどうかの検査も重要です。

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見え方の違い(シュミレーション)



「目にあわない収差補正量の眼内レンズを使った場合」



「目にあった収差補正量の眼内レンズを使った場合」

「より生活しやすい」眼内レンズを

 当院では「より良い見え方」を追求しデータに基づいて一番はっきりと見えるような眼内レンズを選択しておりました。
 しかしはっきりと見えるレンズは「そこだけしか見えない」ことも多く、「ピント調節の幅が小さい」ため、必ずしも生活しやすいわけではありません。
 このため現在はもともとの眼の状態(近視、遠視、乱視など)や生活スタイル(運転の機会や細かい作業など)に合わせ、「多少ぼやけが残るけれど生活しやすい」ようなレンズを使用することが多くなってきました。
 単焦点眼内レンズ、乱視矯正眼内レンズ、多焦点眼内レンズ、乱視矯正多焦点眼内レンズのどれを使用するか、近視や乱視をどの程度残すのか、左右の眼のバランスをどうするかなどなど、手術前の診察時に話した上で決めています。
 目標は「より生活しやすい」眼内レンズを選択することです。

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